2020/02/02 00:03
『さとる➰無理すんなよ~』
仕事が忙しくなるにつれ、ばあちゃんと顔を合わす時間も減っていき、ばあちゃんの問いかけにも一言二言返すだけとなった。
『大丈夫だから』
そう言って、また家の隣に建てたプレハブ小屋でスイーツの制作にとりかかる。
今思えば、自分の事で精一杯で周りが見えていなかった。
起業して2年間は実家の隣のプレハブ小屋でスイーツ作りをしていた。
実家には、ばあちゃんと母親と父親、そして僕の4人で暮らしてた。
ある日、スイーツ作りを終えて夕飯を食べに家に戻った。
夜の9時過ぎ、テーブルの上には母親が作ってくれた夕飯が寂しそうに僕を待っていた。
夕飯を食べ終え、いつものように僕はトイレへ向かいドアを開けた。
そこには、いつもニコニコ笑ってたばあちゃんが泡をふき倒れてる姿がそこにあった。
つづく